没後 40 年 マルク・シャガール展

2025年11月8日 - 2025年12月7日
TOKYO

開催概要

このたび、ギャルリーためながでは、2025 年 11 月 8 日(土)~12 月 7 日(日)まで「マルク・シャガール展」を開催いたします。

本展では、没後40年を迎える 20 世紀美術の巨匠マルク・シャガール(1887‒1985)の絵画約 30 点を一堂に会し、その多彩な作品群をご紹介いたします。

マルク・シャガールは 1887 年、ロシア帝国領ヴィテブスク(現ベラルーシ)にユダヤ人家庭の長男として生まれました。幼少期から宗教や民俗文化に深く触れ、神秘と象徴性に対する鋭敏な感受性を育んでいきます。青年期にはサンクトペテルブルクで美術を学び、1910 年には芸術の都パリへと渡航。そこではピカソやマティスらと同時代を生きながらも、ユダヤ人としてのアイデンティティを基盤に独自の画風を追求していきました。

第二次世界大戦中にはナチスの迫害を逃れ、アメリカへ亡命。歴史に翻弄されながらも戦後はフランス南部に制作の拠点を移し、絵画にとどまらずステンドグラス、舞台美術、陶器など、表現の幅を広げ続けました。

彼の作品には、空を舞う恋人たち、故郷の原風景、ユダヤ教の伝承、動物や音楽家など、記憶と想像が入り混じった独特のモチーフが繰り返し登場します。“色彩の魔術師”と称されるその豊麗な彩りは、神秘、夢、憧憬、希望、そして慈愛そのものを表す詩のような存在で、今なお多くの人々の心を捉えて離しません。

本展では、花束をモチーフとした作品を中心に展観いたします。シャガールにとって花束は、愛、幸福、追憶、生命など多様な意味を込めて描かれた、彼の芸術を象徴する重要な主題です。愛する妻ベラとの出会いや結婚、子供の誕生、故郷ヴィテブスクへの想い、そしてベラを失った後の鎮魂に至るまで、シャガールは生涯を通じて花束を描き続けました。

ギャルリーためながでは、これまでも数多くのシャガール作品をご紹介してまいりましたが、このたび 30 余点を一堂に展観できる運びとなりました。これほどまとまった規模でシャガールの作品をご覧いただけることは、私共画廊と致しましても喜びと致すところです。本展を通じまして、シャガール独自の幻想的な世界観と、詩情に満ちた色彩表現をご堪能いただければ幸いです。

アーティスト紹介

会場情報

東京都港区南青山 6丁目5-39

開廊時間 月-土:11:00 – 19:00  日・祝:11:00 – 17:00