ルノワール

2019年3月14日 - 2019年5月6日
OSAKA

開催概要

このたび、ギャルリーためなが大阪では、2019年3月14日(木)から5月6日(月・祝)まで、『ルノワール展』を開催いたします。本展は、初期から最晩年まで、肖像・風景・静物・花の油彩画30点とブロンズ像1体を一堂に会し、ルノワールの全貌をお披露目いたします。

ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)は20歳で画家になることを決意し、画塾に入門します。初期の作品はアカデミックな教育を学んだ影響で写実主義的描写が色濃く、ギュスターヴ・クールベを想起させる作品を描いています。本展出品の強い瞳が印象的な存在感際立つ女性の肖像画(1866年制作)はルノワールの姉、マリー=エリザ(1834-1901)を描いた初期の代表作です。やがて時代の流れを受け、制作の場を屋内から陽光溢れる戸外へと移し、同じ画塾のモネらと共にのちの印象主義と呼ばれる技法を確立します。1900年代になると、豊満な肉体、柔らかな肌、バラ色の頬、そして夢見るような表情が特徴の女性像を描き、全てにおいて充実した時期を迎えます。そして晩年には、彼が試みた様式の集大成とも云える豊熟した作風で、柔らかな陽光の南仏風景や豊麗な女性像、生命力溢れる花など、『幸福な生命の輝き』を亡くなる日の朝まで描き続け、78歳の生涯を閉じました。

印象派の巨匠ルノワールは、世界中の人々に最も愛されている画家のひとりです。美しさ、楽しさ、そして愛らしさを生涯のテーマとして描いた作品には、見る人すべてを包み込む柔らかな愛情が満ち溢れています。ルノワールは約50年にわたる画業の中、絶えず新たな技法を果敢に模索しました。初期の革新的な印象派時代、古典に回帰した1880年代、そして円熟していく晩年の作風へと移り変わっていきます。詩人ギョーム・アポリネールは1913年、こう記しました。

『ルノワールは絶えず成長している。一番新しい絵が常に一番美しい。そして一番みずみずしい』

ルノワールは積極的に人生を肯定し、健やかな生命力を見つめ続けました。幸福の画家ルノワールが描いた静穏な生への讃歌を、この貴重な機会に是非ご鑑賞戴きたくご案内申しあげます。

アーティスト紹介

会場情報

1-4-1 SHIROMI, CHUO-KU HOTEL NEW OTANI OSAKA – ARCADE 1F

540-0001 OSAKA

JAPAN

10:00 – 19:00 会期中無休