山本 大也

1986年奈良県に生まれる。広島市立大学芸術学部油絵専攻。
トロンプ・ルイユと呼ばれる西洋の伝統的な技法に日本人としての美意識を取り入れて制作。作品はモチーフが実際そこに存在するかのような不思議な錯覚を鑑賞者に抱かせる。この技法では多くのモチーフを描き華やかな画面にするのが主流だが、山本は独自の視点で厳選したモチーフを、極力数を減らし十分な余白を持たせてリズムのある配置をしてミニマムに画面を構成する。細い糸や小さな釘といった線や点、あるいはマスキングテープなどの要素も描き入れ、画面に秩序をもたらし安定感を与える。現代という時をテーマに、新たな画風を確立させ、更なる可能性を探求している。