1979年山形に生まれる。東北芸術工科大学大学院 芸術工学研究科 芸術文化専攻 日本画研究領域修了。2016年に文化庁新進芸術家海外研修員として日本を離れ、フィンランド・ユヴァスキュラに滞在。その風景に魅了されインスピレーションを受ける。研修期間を終えた後もヤルヴィリンナでアーティスト・イン・レジデンスとして活動後、湖と森林が大部分を占めるラウカーの村、クハンコスキにスタジオを構える。

日本のみならず、フィンランドにおいても2019年にユヴァスキュラ美術館にて行われた個展を含め数多く開催され、現在は日本やイタリア、そして近年ではイギリスの大英博物館などに収蔵されている。

周囲の森を散策しその風景を写真に収めた写真が、黒と白のトーンに限定された彼の大規模な作品の基礎となっている。もとより学んでいた日本の伝統的な美術、すなわち日本画に影響を受け、自然と光の変化に対する感受性を保つ。鉛筆のみを使用し、紙の上に非常に緻密に広がっていく佐藤の作品は、針葉樹の強い香り、空気の清涼感、樹皮の粗さ、さらには森の音まで、目に見えているもの以上に見えないものを再現することを目指し、鑑賞者に空間との関係を再考させるような没入的な作品を創り出している。

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